健康食品への取り組み

日清製粉グループが誕生して、110年以上。
「今日より明日がもっと健康であるように、日本人に必要な栄養素を提案し続けること」。
この想いを胸に、私どもは今日も新しい研究・開発に取り組んでいます。

群馬県館林町から始まった日清製粉の歩み

日清製粉グループの歴史は、1900年、小麦畑が広がる群馬県館林町に設立された館林製粉株式会社に始まります。
当時、小麦粉市場はアメリカ製「メリケン粉」が主流で、「小麦粉はアメリカから輸入されるもの」という常識が定着しつつありました。
一方で、会社が設立された館林地方は、全国でも有数の小麦の産地。肥沃な土地と豊かな水、長い日照時間と小麦粉の栽培に適した条件がそろい、館林の小麦粉はどこよりも上質であると評価されていました。良質な原料小麦が眼前に広がる光景に、館林製粉株式会社創業者の正田貞一郎は「今こそ国内での製粉を確立すべき」と決意。
こうして、小麦粉の生産がスタートしたのです。

製粉事業が軌道に乗り始めた1913年、正田は欧米の製粉事業の調査・視察のために渡米。
そこで彼が見たものは、先進の製粉工場や設備だけではなく、ほとんどの工場が実験室を持ち、原料や製品について理化学研究を行っているという実態でした。
大いに感銘を受けた彼は帰国後の1914年、本社の一室に科学実験室を設置。
日本で初めて、製粉工業に科学技術を導入しました。

日本人を健康にするヒントは小さな一粒の小麦のなかに

小麦の科学的研究を進めるなかで、正田にはあるひとつの考えが生まれました。日々の食事の内容によって、なんとなく身体の調子が悪かったり、良かったりと感じる違いに、なにか特定の栄養素が関係しているのではないか。そこで当時、世界で初めて米糠からビタミンを発見した鈴木梅太郎博士との共同研究をスタートさせたのです。

これにより、小麦研究に端を発した日清製粉のビタミン事業は大きな一歩を踏み出します。
1940年には原料小麦にビタミンB6を発見し、政府の要請でビタミンの大量生産を開始。
続く1957年にはビタミンE、1963年にはビタミンK1の生産にも着手。
また、1966年には、欧米の大手製薬メーカーが成し得なかったコエンザイムQ10の量産化に、世界で初めて成功。
今でこそ抗酸化作用があるとしておなじみのコエンザイムQ10ですが、これを世に広めたのは、ほかでもない日清製粉の研究グループなのです。

こうして日清製粉の工場で生産された各種ビタミンやコエンザイムQ10は製薬メーカーへと送られ、現在も医薬品などに役立てられています。
製粉会社である日清製粉が日本人の健康づくりに大きな役割を果たした第一歩でした。

小麦研究から生まれた数々の独自成分や技術たち

戦後、日本経済の発展により生活が豊かになるとともに、日本人の食生活は欧米化の一途をたどります。
日清製粉は、食の欧米化には食事の楽しみを増やすメリットがある一方で、さまざまなデメリットもあることを危惧していました。
それはたとえば、高血圧や糖尿病が増えるであろうこと。
たとえば、寿命は延びても身体機能の衰えは避けられず、消化吸収力が低下して十分な栄養が摂取できないであろうこと…。
そこで、小麦の理化学研究にさらに注力し、日本の食の未来を助ける成分の発見に奔走したのです。
結果、医薬部門そして現在の健康食品事業に続く多くの実績を残すようになります。
小麦胚芽の研究では、胚芽部分に脂質、ビタミンB1、ビタミンE、ミネラル、たんぱく質、食物繊維などがバランスよく含まれることを発見。
製粉工程で取り出した純度の高い小麦胚芽を健康食品として製品化しました。
ほかにも、小麦の外皮部分であるふすま研究がきっかけとなり腸内菌叢、さらにはビフィズス菌の研究にまで着手。
そこから、「生きたままのビフィズス菌を大腸に届けるダブルガードカプセル」を開発し、『ビフィコロン』を製品化しました。
また、強い足腰を維持するうえで必要な筋肉の生成に欠かせない「グルタミン」を利用し、トップアスリートの過酷なトレーニングを支える商品『ウィグライ』を製品化。
さらには、自社だけでなく産官学との連携を図り、たまねぎから抽出した成分「タマネギアリイン」を開発。
この成分を用いた中高年向け健康食品にも取り組んでいます。

※ネギ属に多く含まれる含硫アミノ酸のうち、タマネギに多く含まれるイソアリイン、シクロアリイン、メチインを総称してタマネギアリインとしています。

安心・安全なものづくりに徹底してこだわります

2001年、分社化により、日清製粉の健康食品・医薬品に特化した日清ファルマが誕生しました。
日清ファルマは、日清製粉が創業以来ずっと大切にしてきた研究開発マインドを引き継ぎ、今日も製品開発を行っています。
また、皆様に「健康と信頼をお届けする」ことを使命と考え、製品の品質保証においてさまざまな取り組みをしています。
たとえば、原料の安全について。
原料の調達は、日清ファルマ担当者が現地に赴くなどして、その安全性を確認したうえで調達を開始します。
また、新製品として企画されたものは、専門知識をもった技術者が、食品としての安全性を総合的に分析・評価。

ほかにも、生産現場での製品の厳しい検査や製造工場での衛生管理、社員教育に至るまですべての工程において品質を第一とし、ひとつひとつ安心を積み上げています。

今後も変わり続ける日本人の食と健康に貢献していきます

明治、大正、昭和、平成と時代が変遷するなか、日本人の食生活も大きく変わってきました。
栄養素の概念ですら一般的でなかった明治時代から、飽食の時代と言われながらも大切な栄養素が不足している今日まで、日清製粉グループは日本人の食卓を見つめ続け、日本人の健康を助けることを第一の使命と考えています。
次の100年、日本人の食生活はどう変わっていくのでしょうか。
健康を維持するために、どんな栄養素が必要になるでしょうか。
時代や社会が大きく変化しても、私たちのものづくりの姿勢は変わりません。安全性について妥協しないこと。そして確かな力を持つ製品であること。 日清ファルマはこれからも、豊富な経験と貴重なデータを継承し、製品開発にたゆまぬ努力を続け、皆様のお力になっていきたいと考えています。