便秘予防(3)

2020年3月31日

いいウンチを出す秘訣は? 悪玉菌を増やす“悪習慣”とサヨナラしよう

毎日忙しく働く女性たちにとって、便秘や、ストレス性の下痢、老廃物の蓄積による肌荒れなど、腸内環境に関する悩みはつきものです。

健康な腸内では、善玉菌が悪玉菌の増殖を抑えてくれるほか、悪玉菌が作り出す有害物質を体の外に排出してくれます。ところが、ストレスや食生活、加齢などによって腸内に悪玉菌が増えると、「腸内フローラ」のバランスが崩れ、体にさまざまな不調を引き起こしてしまうんです。

では、悪玉菌を増やす“悪習慣”には、一体どのようなものがあるのでしょうか?

「腸内フローラ」のバランス維持に、ストレスは大敵!

まず、悪玉菌を増やしてしまう“悪習慣”として、「ストレスが多い」「リラックスタイムが取りにくい」といったストレスフルな生活があげられます。体がストレスを感じると、「交感神経」が優位になり、消化機能にエネルギーを使うことができません。消化機能を促す「副交感神経」を優位にするために、1日の終わりや週末に、リラックスタイムをもうけることを意識してみてください。

このほかに、運動不足や不規則な夜型生活も、“腸活”には大敵。普段からエレベーターやエスカレーターではなく階段を使ったり、帰り道に一駅歩いてみたりなど、少しでもカラダを動かすことで、腸の活性化につながります。また、夜はしっかりと休んで、「副交感神経」の働きを高めて、「腸内フローラ」のバランスを整えましょう。

お肉の食べ過ぎはNG! 食生活の“悪習慣”を見直してみよう

また、悪玉菌が増加する要因として、食生活があげられます。お肉などの動物性たんぱく質を過剰に摂取する生活を送っていると、腸内の悪玉菌が増える原因に。たんぱく質をとるときは、DHAやEPAといった脂肪酸を含む魚、豆腐などの大豆食品がおすすめです。とはいえ、動物性たんぱく質も大切な栄養素。お肉を食べるときは、野菜も一緒に摂取するように心掛けましょう。

そして、朝食を抜くことも“悪習慣”のひとつです。朝食をとると、「胃結腸反射」と呼ばれる働きで、大腸のぜん動運動が促され、自然な便意につながります。さらに朝食に、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌を増やすような乳製品や発酵食品を摂取すれば、便秘を防いで「腸内フローラ」を整えることができます。ヨーグルトやチーズ、納豆などが苦手な方は、味噌や漬物などを摂取してもOKです。

善玉菌&食物繊維でいいウンチを出して“腸美人”に

ただ、「ヨーグルトを毎日食べているのに、便秘が改善しない……」という方は、食物繊維が足りないことが考えられます。

食物繊維には、水に溶ける水溶性食物繊維(オリゴ糖などで、大豆、タマネギ、ゴボウ、バナナなどに含まれる)と水に溶けない不溶性食物繊維(小麦ブラン、野菜など)があります。水溶性食物繊維は消化・吸収されることなく大腸まで達し、善玉菌のエサになります。一方、不溶性食物繊維は水分をたっぷりためこんで便の形をつくり、便通をスムーズにするはたらきがあります。

また、サプリメントなどでビフィズス菌を生きたまま大腸に届けるのもおすすめです。

「腸内フローラ」のバランスを整えるためには、毎日の生活習慣や食生活の改善が必須。ストレスをためこまない生活を送ることはもちろん、善玉菌や食物繊維をとって、いいウンチを出すことで、普段から悩まされてきた体の不調が改善されることもあります。

気持ちのいい毎日を過ごせるように、みなさんこれからも“腸美人”を目指してみてくださいね。

参考文献
『見た目の若さは腸年齢で決まる』辨野義己(著)PHPサイエンス・ワールド新書/『整腸力』辨野義己(著)かんき出版/厚生労働省 e-ヘルスネット「腸内細菌と健康」

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