「長寿時代の健康」オンラインセミナー第3回

2022年6月22日

次世代成分として注目の「NMN」とは?

人生100年時代と言われ、健康寿命をいかに伸ばすかについて注目されています。

長年のビタミン研究や医薬品事業に携わりながら培った技術を活かし、新しい時代の健康ニーズに応える研究開発に挑戦し続けている「日清ファルマ」が2022年3月26日(土)、会員誌『Nile's NILE(ナイルスナイル)』の会員向けに「長寿時代の健康」オンラインセミナーを開催しました。

同セミナーは、第一部「ビタミンによる健康寿命の延伸」東北大学大学院・農学研究科 白川 仁(しらかわひとし)教授、第二部「次世代成分NMNについて」日清ファルマ 中山優也(なかやまゆうや)登壇による二部構成になります。

第3回目は、日清ファルマの中山優也(なかやま・ゆうや)が次世代成分「NMN」の機能、報告されている研究結果について講演した内容をお伝えします。

NMNとは?

中山:次世代成分として注目されている「NMN」の機能と研究結果についてご紹介します。

NMNは「ニコチンアミドモノヌクレオチド」の略称です。元々、体内に存在している成分で、ヒト以外の試験での抗老化効果から近年世界中の研究者たちから注目を集めています。NMNは、ビタミンB群のビタミンB3などから作られ、あらゆる生物の細胞に存在しています。

トマトなどの緑黄色野菜やアボカドに含まれていますが、その量はわずかで、NMN125ミリグラムを食品から摂ろうとすると、トマト300 個、アボカド200個、ブロッコリー2000房が必要です。

続いてNADについて説明します。NADは、「ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド」の略称で、NMNは体内でNADという補酵素に変換されます。NADは生物が生きるために必須の成分で、エネルギー産生においても中心的な役割を果たしますが、年齢とともに減少していきます。

NADを直接摂取しても消化管で分解され、体内では吸収されません。やはりNMNを摂取することが大事になってきます。

続いて「サーチュイン遺伝子」を説明します。サーチュイン遺伝子は、長寿遺伝子とも呼ばれ、寿命やさまざまな機能性との関連が研究されています。

NADとサーチュイン遺伝子との関係ですが、サーチュインが働くためにはNADが必要です。そのNADを補給するにはNMNが効果的と考えられます。

NMNに関する研究

NMNに関する研究もご紹介します。病態モデルを用いた研究では、脳機能改善の可能性(抗アルツハイマー型認知症)、II型糖尿病改善の可能性、動脈硬化改善の可能性、目の健康維持の可能性が示されています。

また閉経後のⅡ型糖尿病女性25名を対象とした臨床試験においては、インスリンの感受性の改善が示唆されました。

例えるならばNADはガソリンのようなもの

NMNの機能性について説明してきましたが、これまでヒト以外の試験で評価されてきた機能が徐々にヒトで確認されつつあります。多くの臨床試験も計画されており、今後の新たな研究成果が期待されます。

NMNの働きは、車に例えるならばガソリンのような働きをすると考えています。これがなければ動かないし、いくら外見をよくしてもガソリンは動きません。

今後もさまざまな研究結果が出た際は、随時ご紹介をして参ります。

※動画では特別セミナーで紹介された実験の内容がより詳しくご覧になれます。

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