免疫と腸内環境(3)

2020年6月02日

免疫を高めるためには日頃の食生活が大事~我が家伝承レシピ「鶏手羽元の滋養煮」~

免疫を高めるためにオススメの栄養素・食材は?

おいしく食べて、予防に努める。

みなさんは免疫を高めるために、どのような対策をしていますか? 手洗い・うがいマスク着用の習慣化を基本としつつも、“風邪に負けないカラダづくり”のための食生活は、とても重要です。それでは一体、どんなものを食べたら良いのでしょうか?

免疫対策に関係する栄養素・成分として、次のようなものが挙げられます。

(1) タンパク質:体力をつける。消化が良い食材を選ぶことも大切。
(鶏肉、卵、白身魚、豆腐など)
(2)ビタミンA:のどや鼻の粘膜を強くする。
(ほうれん草、トマト、春菊、小松菜、ニラなど)
(3)ビタミンC:風邪などのウイルスや、細菌に対する抵抗力をつける。
(パプリカ、菜の花、レモン、いちご、オレンジ、キウイフルーツなど)
(4)ビタミンE:血行改善、冷え対策
(鰻、アボカド、アーモンドなど)
(5)水分+塩分:吐き気、脱水対策
(温スープ、スイカ+塩、スポーツドリンクなど)

これらを意識した食生活が実践できれば理想的ですが、自分で食材を組み合わせて料理するとなると、難易度が上がってしまいます。

そこでここでは、私が母から受け継いだ“風邪に負けない肉料理”をご紹介。上記にあげた食材をたっぷり使った鶏肉メニューで、お鍋ひとつで簡単に作ることができます。

使うのは、鶏手羽元、ネギ、ニンニク、生姜、レモン、小松菜、キャベツ

スギアカツキ家伝承メニュー「鶏手羽元の滋養煮」レシピ

【材料】鶏手羽元15~20本分(調理時間:100分)

・鶏手羽元……………………………15~20本

・白すりごま…………………………大さじ2

・長ネギ………………………………1/2本

・ショウガ……………………………1片

・ニンニク……………………………1片

・鶏ガラスープの素(粉末)………大さじ1

・お湯…………………………………300ml

・醤油…………………………………大さじ3.5

・砂糖…………………………………大さじ2

・ごま油………………………………大さじ1

・七味唐辛子…………………………小さじ1程度

・野菜(小松菜、キャベツ等)……適宜

・塩……………………………………適宜

・レモン………………………………1個

【作り方】
(1)鶏手羽元をよく水洗いして、キッチンペーパーでしっかり水分を取る。

(2)長ネギ、ショウガ、ニンニクはみじん切りにする。

(3)みじん切りにした長ネギ、ショウガ、ニンニクをボウルまたはビニール袋に入れ、醤油、砂糖、ごま油、七味唐辛子を加えて混ぜ合わせる。

(4)手羽元を入れて、手でよく混ぜ合わせる。

(5)もみ込むように和え、30分程度置いて味をなじませた後、タレごと鍋に移す。

(6)鶏ガラスープの素をお湯で溶いて加える。

(7)キッチンペーパー2枚分を上にかぶせ、あれば落とし蓋を乗せる。

(8)鍋蓋をして火にかけ、沸騰してきたら弱火に落とし、1時間じっくり煮込む。

(9)味が均等になじむよう、30分経過したところで手羽元を転がす。

(10)鶏を煮込んでいる間に、野菜を塩ゆでする。

(11)煮込みが終わったら火を止めて、レモンを全体に絞り、お好みの器に野菜と一緒に盛り付ける。

【レシピのポイント】

・(1)の作業によって、鶏肉の汚れや臭みが取れ、嘘のように仕上がりが変わってきます。
・(8)は、焦げ付かないように時々様子を見ながら煮込めば失敗しません。

カレー粉やキムチを加えてアレンジしてもOK!

アレンジとしては、カレー粉やキムチを加えるのもオススメ。より濃厚な味わいを楽しめるでしょう。骨付き肉をたっぷり頬張るおいしい時間は、明日の元気につながりますよ!

これらに加え、日々の“腸活”もお忘れなく。ビフィズス菌などの乳酸菌を始めとした発酵食品やサプリメントを食生活に取り入れていくことは、免疫力向上につながり、健やかな生活を導いてくれます。

主な参照元
あたらしい栄養学(高橋書店、吉田企世子・松田早苗監修)

プロフィールスギアカツキ
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)、海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)が発売中。

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