ビフィズス菌の重要性(3)

2020年3月31日

ビフィズス菌、乳酸菌などの善玉菌 体内でビタミンまで作っている!?

排便習慣を意識しよう

厚生労働省の「平成25年国民生活基礎調査」によると、便秘の症状を訴える人の割合は、全人口では千人あたり男性が約26人、女性が約49人で、特に20代や50〜60代の女性、70歳以上の男女に多く、その原因として運動不足やストレス、食物繊維不足の食事などが考えられます。そして腹筋が弱く、便を押し出す力が弱ければ、出るものも出ないんですね。

ゲームや塾通いなど、あまり外で遊ばず運動不足になりやすい子どもも、親が気づかないところで便秘になっている場合も。

例えば、大人も子どもも、外のトイレを使用するときに「きれいかどうか」を重視する傾向もありますが、トイレを我慢してしまうと便中の水分がなくなり硬くなり、ますます出にくくなる悪循環に陥ってしまいます。

できれば毎日、すっきりさせたいもの。一駅分歩く、野菜をたっぷり食べる、よく眠るなど日々小さな目標をクリアして快便習慣を目指してみましょう。善玉菌であるビフィズス菌の摂取も忘れずに。

善玉菌が葉酸やビタミンB群を作り出す

善玉菌の働きによって、なんとビタミンも生成することがわかっているんです。

肌荒れしているときの原因は、ビタミンやミネラル不足が考えられます。そのとき便秘になっている場合も多いのではないでしょうか。

実は、ビタミンB群の吸収には、腸内細菌が大きく関わっています。なかでもビフィズス菌をはじめとする善玉菌は、ビタミンB1、B2、B6、B12などのビタミンB群、ビタミンK、葉酸などを作る働きがあります。

食事からしかとる方法はないと思われていたビタミンも、ビフィズス菌があれば体内で合成できるんですね。

ビフィズス菌の推定ビタミン産生量(ビタミンB2、B6、B12、C、葉酸)は、なんと所要量の約2、3割前後を占めています。

ビタミン・ミネラルは健康を保つために大切な栄養素。ビフィズス菌が作ってくれる割合は、かなり大きいと言えるのではないでしょうか。

メンタルも腸内環境に影響する

前回の記事では、腸内環境が体全体の健康へ影響を及ぼす、というお話をしました。

大事な試験前にお腹が痛くなったり……などもよく聞く話ですが、緊張したり悲しくなったり、気持ちによっても腸は影響を受けます。

下痢をしたりガスだまりで苦しくなったりしたとき、自分では思わぬストレスを抱えていた……など、腸の状態によって自分のメンタルに気づくこともあるでしょう。

イライラしたり落ち着かない気分のときは、腸内環境はどうかな? とチェックしてみましょう。

腸を整える習慣を、子どもにも受け継ごう

子どもの腸内環境を整えるためには、ママが妊娠中から気をつけることも有効です。ママが持っているビフィズス菌は、赤ちゃんに受け継がれるとの調査報告があります。

妊娠中は、野菜や果物だけでなく豆類、根菜類といった食物繊維を含む腸によい食品をしっかりとり、ストレスをためない生活を送ることが大切。

また、子どもが何を食べてどう生活するかは、親の生活次第なところがあります。子どもの食育は、「腸育」でもあるのですね。

次回は、ビフィズス菌の効果的なとり方についてお話しします!

参考文献
寺口進ほか『ヒト由来Bifidobacteriumによるビタミン産生』(日本栄養・食糧学会誌、1984)/『整腸力』辨野義己(著)かんき出版

プロフィール有馬美穂
ライター。2004年早稲田大学卒業。『VERY』をはじめ、さまざまな雑誌媒体等で主にライフスタイル、女性の健康、教育、ジェンダー、ファッションについての取材執筆を行う。2児の母、文京区在住。

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